2026.06.22

CFO採用とは?役割・必要性・採用方法・成功させるポイントを徹底解説

CFO採用とは?役割・必要性・採用方法・成功させるポイントを徹底解説

「どのタイミングでCFO採用が必要なのか分からない」
「CFOがどこまで任せるべきポジションなのか判断できない」

このように悩む方も多いのではないでしょうか。また、いざ採用を進めようとしても、候補者が限られており、難航するケースも多いでしょう。

CFO採用では、会社のフェーズに応じて担ってもらう役割や権限、ミッションを整理しておかないと、入社後に期待とのズレが生じやすくなります。

一方で、CFOの役割を明確にできれば、資金調達や経営管理、事業成長を支える体制を整えられるでしょう。

本記事では、CFOの基本的な意味や責任範囲、必要になるタイミング、採用方法、成功させるためのポイントを分かりやすく解説します。

CFOとは?

ここでは、CFOがどのようなポジションなのかを解説します。言葉の意味や、企業における位置づけを整理します。

CFOの正式名称と意味

CFOとはChief Financial Officerの略称で、最高財務責任者と呼ばれます。企業におけるお金の流れを統括し、経営陣の一員として財務戦略を立案する役職です。

具体的には、資金調達や投資計画の策定、ガバナンスの強化などを通じて経営を支える役割を担います。単に帳簿を管理するだけでなく、企業の価値を最大化するために資金をどう活用すべきかを判断します。

近年、日本でも成長企業を中心にCFOを設置する動きが加速しています。数字に基づいた客観的な視点から意思決定をサポートする重要なポジションだと言えるでしょう。

CFOの主な役割・責任範囲

CFOの主な役割は、財務戦略の立案と実行によって企業の成長を加速させることです。

具体的には、銀行借入や増資による資金調達、投資判断の評価、予算管理などが挙げられます。また、株主や投資家に対して経営状況を説明するIR業務も重要な責任範囲に含まれます。

さらに、単なるお金の計算にとどまらず、事業を伸ばすためにいつ、どこに、どれだけの資金を投入すべきかを経営視点で判断することも求められるでしょう。

経理部長・財務部長との決定的な違い

経理部長や財務部長とCFOの大きな違いは、視点の時間軸と役割の範囲にあります。

一般的に経理部長は過去の取引を正確に記録し、決算を行うのが主な業務です。また財務部長は、現在の資金繰りや支払いの管理を担当します。

これに対し、CFOは未来の成長に向けた戦略的な意思決定を行うのが役割です。経理や財務の実務を統括しながら、その数字を経営にどう活かすかを考えます。

つまり、経理や財務が実務の責任者であるのに対し、CFOは経営の責任者であるという点が決定的な違いです。過去の数字を整理する役割にとどまらず、将来を見据えて、どのような投資や判断が会社の成長につながるかを考えるのがCFOです。

CFOが必要になるタイミング

企業の成長フェーズごとに、CFOが求められる代表的なタイミングを解説します。

スタートアップ・創業初期フェーズ

スタートアップ・創業初期フェーズでは、事業を継続するための資金調達が最大の課題となります。

CFOはベンチャーキャピタル等との交渉を担い、事業の成長性を数字で証明して資金を引き出す役割を果たします。また、最低限の会計フローを構築し、経営者が事業開発に専念できる環境を作ることも重要です。

組織が小さいうちから財務のプロがいることで、その後の成長に向けた強固な基盤を築けるようになるでしょう。

関連記事:【スタートアップ企業の採用戦略】採用を成功させるためのコツを徹底解説

事業拡大・資金調達フェーズ

事業が軌道に乗ってさらに規模を広げようとする段階では、これまで以上に大きな資金が必要となります。

CFOは銀行からの借り入れや投資家からの出資をバランスよく組み合わせ、会社にとって最適な資本構成を設計します。また、単にお金を集めるだけでなく、調達した資金をどの事業にどれだけ投入すべきかを判断する責任があります。

経営者が自信を持って事業拡大に踏み出せるよう、数字の裏付けを持って支えることが、このフェーズにおけるCFOの大きな役割となります。

組織拡大・IPO準備フェーズ

上場を目指すIPO準備フェーズでは、CFOの役割は一段と重要になります。

証券会社や監査法人との交渉、上場審査に耐えうる内部統制の構築など、法的な要件を満たす体制づくりが主な業務です。また、上場後の投資家との対話を見据えて、透明性の高い情報開示ができる体制を整えていくことも求められます。

この段階でのCFOは、社内では管理体制を整えながら、社外に対しては自社の状況や強みを分かりやすく伝えていく役割を担います。

CFO採用が難しいと言われる理由

CFO採用が難航しやすい理由を、代表的な3つの観点から整理します。

求められるスキル・経験の幅が広い

CFO採用が難しい最大の理由は、求められるスキルの幅が非常に広い点にあります。

高度な会計・財務の知識はもちろんのこと、法律や税務、経営戦略の立案能力まで必要とされます。さらに、投資家や銀行と対等に渡り合う交渉力や、社内の管理部門をまとめるマネジメント能力も欠かせません。

これらの専門性と人間性を高いレベルで兼ね備えた人材は希少です。全ての条件を満たす候補者を探そうとすると、ターゲットが極めて限定されてしまうのが難しい点になります。

市場にCFO候補となる人材が少ない

現在、日本の転職市場においてCFOの経験を持つ人材は圧倒的に不足しています。

そのため、ベンチャー企業などで実際に資金調達やIPOを経験した人材に需要が集中し、激しい争奪戦が起きているのです。

また、優秀な候補者は既に高いポジションに就いていることが多く、市場に出てくること自体が稀と言えます。限られた候補者を多くの企業が争っているため、採用の難易度は他の役職と比べても格段に高くなっています。

CFOに任せたい役割が明確ではない

企業側がCFOに何を期待しているのかが曖昧なことも、採用を難しくさせている要因です。

単に資金調達を任せたいのか、それとも管理部門の立て直しを求めているのかによって、選ぶべき人材のタイプは全く異なります。期待する役割が不明確なまま募集をかけると、候補者とのミスマッチが起きやすくなるでしょう。

また、経営陣の中でCFOの定義が揃っていないと、選考基準がぶれてしまい、結果として誰も採用できないという事態に陥りやすくなります。

年収相場が高く、インセンティブ設計が複雑

CFO候補となる優秀な人材は、現在の職場でも非常に高い報酬を得ていることが一般的です。

そのため、提示する年収額が他の中途採用枠を大きく上回ることが多く、給与体系の調整に苦労する企業も少なくありません。

また、金額そのものに加えて、将来どのような見返りや役割が期待できるのかを丁寧に伝える必要があります。こうした条件のすり合わせに時間がかかり、合意に至るまでに調整を重ねるケースも少なくありません。

CFO採用の主な方法

CFOを採用・配置する際の代表的な方法を紹介します。

正社員としてCFOを採用する

長期的に自社の経営にコミットしてもらうために、正社員としてCFOを採用する方法が一般的です。自社の理念やビジョンを深く理解し、当事者意識を持って財務戦略を講じる点が大きなメリットだと言えます。

さらに、フルタイムで稼働するため、細かな意思決定や急なトラブルにも迅速に対応できるでしょう。

一方で、優秀な人材の獲得には多額のコストと時間が必要になります。採用後は経営の中枢を担うことになるため、スキルだけでなく価値観の合致なども慎重に見極めましょう。

業務委託・外部CFOを活用する

正社員の採用が難しい場合や、特定のプロジェクトのみ支援が必要な場合は、業務委託という形で外部CFOを活用する方法が挙げられます。

週に数日程度の稼働で、コストを抑えてプロの知見を取り入れられるのが特徴です。例えば、資金調達の準備や、IPOに向けた管理体制の構築など、スポットで高い専門性が必要な時期に有効活用できます。

また、外部の視点から客観的なアドバイスが得られるため、社内の慣習にとらわれない改革が進みやすいというメリットもあります。

社内人材をCFOに登用する

社内からCFOを登用する最大のメリットは、自社の事業内容や組織文化を深く理解している点にあります。すでに従業員や経営陣との信頼関係が築かれているため、就任直後からスムーズに連携を図れるでしょう。

一方で、高度な資金調達手法やIPO準備といった専門的な経験が不足しているケースが多い点が課題です。こうした専門知識の不足を補うために、外部の専門家によるコーチングや研修を組み合わせて育成していくことが欠かせません。

社内の優秀な人材に経営の視座を身につけてもらい、長期的なキャリアパスとしてCFOという役割を提示することは、組織全体の士気を高めることにもつながるでしょう。

CFOの主な採用手段・採用チャネル

ここでは、CFOの主な採用手段・採用チャネルを紹介します。

ハイレイヤー採用媒体の活用

ハイレイヤー採用媒体の活用は、CFO経験者や財務責任者クラスに直接アプローチできる手段です。資金調達やIPO準備、管理部門の立ち上げなど、欲しい経験を条件で絞り込み、スカウトでは任せたい領域と期待値を具体的に伝えると反応が上がりやすいでしょう。

候補者は複数社を比較していることが多いので、年収だけでなく、裁量の範囲やチーム体制、現状の課題や数字の見通しまで説明すると信頼につながります。選考では実績の大きさよりも、同じ環境で再現できるかを深掘りして確認しましょう。

媒体経由はスピードが出る一方で条件交渉が長引きやすいので、最初に入社時期やストックオプションの考え方を共有し、決める人と決め方を社内で揃えておくと進めやすいです。

リファラル採用

リファラル採用は、経営陣や社員からの紹介に限らず、取引中の金融機関との関係性の中から、結果的に候補者につながるケースも含まれます。

CFOはCEOと近い距離で資金戦略や投資判断を支える役割であるため、数値への強さだけでなく、価値観や意思決定スタイルとの相性も重要です。取引関係や紹介を通じて、事前に人柄や働き方の情報を把握しやすい点は、この手法ならではのメリットです。

一方で、社員紹介や取引先経由に依存すると、候補者の幅が限定される可能性があります。そのため、求める役割や権限、報酬設計を事前に明確に言語化したうえで、通常の採用と同様の基準で選考・面接を行うことが重要です。

関連記事:効果の出るリファラル採用とは | 始め方と周囲を巻き込む方法について徹底解説

ダイレクトリクルーティング

ダイレクトリクルーティングは、企業側が候補者を探し、直接アプローチして採用につなげる方法です。CFOは募集を出しても応募が集まりにくいため、経験やスキル条件を先に決め、経営管理や資金調達、IPO準備などの実績を持つ人に狙って声をかけます。

返信率を上げるには、役割の範囲や期待成果、権限、報酬の考え方を早めに示すと効果的です。やり取りの中で志向や価値観も確認することで、入社後のミスマッチを減らせるでしょう。

関連記事:【ダイレクトリクルーティング入門】始め方やメリット・注意点について徹底解説

ヘッドハンティング

ヘッドハンティングは、専門のエージェントやヘッドハンターがネットワークを使い、狙った人材を非公開で口説く採用手段です。CFOは現職で重要ポジションにいることが多く、転職市場に出ていないケースも珍しくありません。

そのため、守秘性を保ちながら候補者を探せる点が強みになります。成功させるには、求めるCFO像を曖昧にせず、なぜ今その人が必要なのかを言語化して共有することが大切です。面談では条件交渉だけでなく、経営課題と期待値を丁寧にすり合わせましょう。

CFO採用を成功させるためのポイント

CFO採用を成功に導くために、事前に押さえておくべきポイントを解説します。

CFOに求める役割・ミッションを明確にする

採用を成功させる第一歩は、CFOに解決してほしい課題を具体化することです。

単に最高財務責任者が欲しいという曖昧な動機ではなく、求める役割を具体化することで、必要なスキルセットも自ずと決まってきます。

また、候補者に対しても入社後の活躍イメージを具体的に提示できるため、ミスマッチを防ぐことにもつながります。経営陣で話し合い、現在の自社にとってCFOの優先順位はどこにあるのかを共通認識として持っておくことが重要です。

CFOに与える権限と責任範囲を整理する

優秀なCFOは、自らの裁量で組織を変革したいという強い意志を持っています。そのため、採用前にどこまでの権限を委譲できるかを明確にしておく必要があります。

具体的に、お金に関する最終決定権をどこまで持たせるのか、管理部門の組織改編をどこまで任せるのかといった線引きを整理しましょう。

一方で、権限と責任の範囲をあらかじめすり合わせておくことも大切です。期待する権限と責任のバランスを適切に設計し、それを事前に提示することで、候補者も安心して挑戦できる環境が整います。

財務スキルだけでなく経営視点を重視する

CFOを採用する際、決算や資金調達の実績といった財務スキルに注目しがちですが、財務の数字をもとに、事業をどう成長させていくかを考えられる経営視点が求められます。

つまり、単にコストを削減したり正確な決算を行ったりするだけでなく、投資判断や市場動向をふまえた戦略的な提言ができなければなりません。

そのため、選考の場では過去の経歴だけでなく、事業全体の成長にどう貢献したいかというビジョンを確認しましょう。経営全体を俯瞰できる人物を選ぶことで、採用後のミスマッチを防ぎやすくなります。

CEO・経営陣との相性を重視する

CFOはCEOと二人三脚で経営を担うため、相性や価値観の一致は極めて重要です。

時にはCEOの意見に対して、財務的な観点からあえて反対意見を述べなければならない場面もあります。そうした際、お互いに感情的にならず、建設的な議論ができる信頼関係を築けるかどうかがその後の経営判断の質に大きく影響します。

選考過程では、単なる面接だけでなく、カジュアルな会食などを通じて長時間対話し、価値観や仕事に対する熱量などを慎重に確かめる時間を設けてください。

採用前に期待値のすり合わせを十分に行う

入社後のトラブルを防ぐためには、採用決定前に期待値をすり合わせることが不可欠です。良い面だけを見せて採用しても、入社後に理想とのギャップがあれば早期離職につながります。

入社後のミッションや権限だけでなく、想定される年収やインセンティブ、さらには現時点での課題や負の側面についても包み隠さず伝えましょう。候補者の期待値や仕事に求めることなどを丁寧にヒアリングすることも大切です。

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CFO採用は、求める要件が広く候補者も限られるため、戦略設計から運用まで一貫して進めることが欠かせません。そこでおすすめなのが、ダイレクトリクルーティング運用のプロ集団であるRecbooです。

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まとめ|難しいCFO採用を成功させよう

CFOは単なる財務担当ではなく、企業の未来を創る経営のパートナーです。

採用を成功させるには、まず自社の成長フェーズに合わせ、期待する役割や権限を明確にすることが不可欠です。正社員採用に限らず、外部活用や社内登用といった柔軟な選択肢も検討しましょう。

そして、財務スキルに加え、経営陣との相性や視座の高さなどを重視して選ぶことで、採用後にその力を発揮しやすくなります。

ぜひ、本記事の内容を参考にして、CFO採用を成功させてください。

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こちらの記事の監修者

株式会社ノックラーン代表取締役

福本 英Fukumoto Akira

株式会社ビズリーチ(現Visional)で約100社のスタートアップ/ベンチャー企業・外資系企業・日系大手企業の中途採用コンサルティングに従事。その後、AIスタートアップにて採用全体を統括し、上場に貢献。2022年に株式会社ノックラーンを創業し、3期目で株式会社エアトリ(東証プライム上場)へグループイン。主力事業「Recboo」にて、スタートアップ~上場ベンチャーを中心に、CXO・幹部クラス、研究者、AI人材など高難易度職種の採用、採用体制の0→1構築の支援行う。

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