スタートアップ採用 2026.03.04

スタートアップ企業の1人目人事採用マニュアル!採用の流れやポイントを解説

スタートアップ企業の1人目人事採用マニュアル!採用の流れやポイントを解説

「1人目人事を採用したいけれど、どのタイミングで動くべきか分からない」「どのようなスキルや経験を持つ人を選べばよいか迷っている」「採用後にどこまで業務を任せるべきか判断できない」と悩むスタートアップ経営者も多いでしょう。

1人目人事は、採用だけでなく労務や組織づくりにも関わる重要な存在です。

本記事では、1人目人事を採用するタイミングや必要なスキル、採用前に整理すべき業務、選考の流れや見極め方、採用後に活躍してもらうための体制づくりまで詳しく解説します。ぜひ参考にしてください。


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1人目人事とは?スタートアップで担う役割

スタートアップにおける1人目人事の位置づけを、経営者との役割分担とあわせて解説します。

採用・労務・組織づくりを横断する

スタートアップの1人目人事は、採用活動に加え、入社後の受け入れ体制の整備や社員が働きやすいルールづくり、会社の文化づくりまで、採用・労務・組織づくりを一人で横断して担当します。

1人目人事が担当する主な業務は、以下のとおりです。

・求人票の作成・面接・内定者フォローなどの採用業務
・給与計算・社会保険手続きなどの労務業務
・人事評価制度の設計・研修の企画などの組織づくり

対応する業務は多岐にわります。さらに、経営者の右腕として事業戦略に基づく組織戦略を考え、実行するなど、会社の土台を築くキーパーソンとしての役割も担います。

こうした業務の幅広さこそが、大企業の人事とは異なるスタートアップならではの特徴と言えるでしょう。

経営者と1人目人事の役割分担

人事における経営者の役割は、最終的な採用の決定や、目指す方向性・築きたい組織文化を明確にすることです。一方で1人目人事は、そのビジョンや文化を実現する具体的な手段を考え、実行する役割を担います。

例えば経営者が「挑戦を歓迎する文化を作りたい」と言えば、人事は挑戦を評価する制度を設計し、挑戦を後押しするような人材の採用基準を定めます。

このように、お互いの役割を理解し密に連携することが、強い組織づくりには不可欠です。経営者が採用の細部にまで介入しすぎると、人事が育たず属人化が進んでしまう点にも注意しましょう。

1人目人事を採用するべきタイミングの判断基準

1人目人事を採用するタイミングに悩んでいる人に向けて、3つの判断基準を紹介します。

業務量と成長計画から判断する

多くのスタートアップでは、社員数が10名を超えたあたりから1人目人事の採用を検討し始めます。経営者一人で採用や労務管理を行うには限界が見え始め、社員数が30名に近づくと組織の一体感を保ち継続的に成長していくために人事の必要性はさらに高まるからです。

あわせて、今後6ヶ月から1年以内に事業を大きく成長させたい、社員数を倍増させたいといった具体的な計画があるなら、そこから逆算して採用を進める必要があります。

社員数10〜30名、かつ成長計画が具体化してきたタイミングが一つの目安です。一方、社員数が少なくても急成長を見込んでいる場合は、早めに採用準備を始めることが重要です。

採用活動の停滞サインから判断する

以下のような採用活動の停滞サインが増えてきたら、1人目人事の採用を検討するタイミングです。

・応募が集まらない
・書類選考の通過率が下がっている
・内定を出しても承諾されない

こうしたサインは経営者が採用を兼務していると特に見えにくく、日々の対応はこなせていても、応募数やスカウトの返信率、内定承諾率といった数字がじわじわ下がっていることに気づかないまま採用活動の質が落ちていくケースは少なくありません。

採用活動の悪化を早い段階で把握するためにも、応募数だけでなく、スカウト返信率や内定承諾率など複数の指標を継続的に確認しましょう。

関連記事:スタートアップの採用はなぜ難しい?成功に導く採用戦略・手法を解説

改善に使える時間から判断する

採用の実務を回せていることと、採用活動が前進していることは同じではありません。

スカウト送信や候補者対応、面接調整をこなせていても、求人票やスカウト文面の見直し、新しい採用チャネルの検討といった改善のための時間が取れていなければ、採用体制はすでに限界に近づいているサインです。

例えば、以下の項目を定期的に確認しましょう。

・応募から選考結果の連絡までに時間がかかりすぎていないか
・スカウト送信数が以前より減っていないか
・面接後のフォローを速やかに行えているか

こうした指標を定点観測することで、採用体制のひっ迫に早く気づきやすくなります。こうした指標は一度悪化すると自然には回復しないため、定点観測を習慣化しておくと安心です。


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スタートアップ企業の1人目人事に必要なスキル

1人目人事には、幅広い知識と経験が求められます。ここでは、特に重要となる5つのスキルについて解説します。

採用実務を一気通貫で進める力

まず基本となるのが、求人票の作成から面接設計、内定者フォローまで、採用活動を一気通貫で一人で完結できる実務力です。会社の魅力を伝え、求める人材に響く求人票を作成する能力に加え、候補者の能力や人柄を正しく見極めるための質問を考え、面接の場を設計する力も必要です。

採用実績だけでなく、課題をどのように捉え、どのような施策を実行して成果につなげたのかまで確認しましょう。

特に、スカウトの返信率や内定承諾率など成果につながる数字を意識できているかも見ておきたい点です。

労務・制度設計に関する基礎知識

スタートアップの1人目人事は、採用だけでなく社員の労働環境を整える役割も担います。例えば、以下のような労務管理の基礎知識が求められます。

・労働基準法などの法律に関する知識
・給与計算に関する知識
・社会保険の手続きに関する知識

さらに、必要に応じて社労士などの専門家と連携しながら、自社の成長段階に合った就業規則や評価制度といったルールをゼロから構築できる能力も必要になります。

事業の成長に合わせて柔軟に制度を変えていける力があるかどうかが、採用において見極めるべき大きなポイントになります。特に、制度がまだ整っていない段階から関わってきた経験は、大きな強みになるでしょう。

経営戦略を採用要件に落とし込む力

スタートアップの1人目人事は、経営者に最も近い立場で事業を支える存在です。事業戦略やビジョンを深く理解したうえで「どのような人材を採用すべきか」を具体的な人材要件や採用計画に落とし込む力が求められます。

経営者が描く未来像を、募集要項や選考基準といった実務レベルの言葉に翻訳できるかが問われますが、人材要件の最終決定は経営が握るべき判断です。

1人目人事には、経営者と対話を重ねながら要件のたたき台を作り、すり合わせていく力が不可欠です。経営者との対話の頻度や質そのものが、要件のブレを防ぐ鍵になります。

仕組みをつくり周囲を巻き込む力

1人目人事は、異なる立場の社員間の意思疎通を円滑にし、組織の連携を強める中心的な役割を担います。ただし、単に周囲へ業務を任せればよいわけではありません。

周囲に協力を依頼する際は、具体的な工数や判断基準を示すことが重要です。例えば、「採用に協力してください」ではなく「月2時間だけ面接をお願いします」と伝えます。

また、「いい感じに見てください」と任せるのではなく、評価シートや質問例をテンプレートとして渡し、期限も明確にしましょう。

数字をもとに改善できる分析力

1人目人事には、「なんとなく採用がうまくいっていない」といった感覚的な判断ではなく、数字に基づいて課題を発見し改善策を考える分析力も欠かせません。

例えば、応募数・書類選考通過率・内定承諾率などのデータを分析し、課題のある工程を特定します。そのうえで改善策を実行し、結果を再び数字で検証することが重要です。

この一連の能力が求められます。感覚だけに頼らず、データに基づいた意思決定ができる人事は、会社の成長に大きく貢献してくれます。定量的な振り返りを習慣化できているかも、面接で確認しておきたいポイントです。


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1人目人事に任せる業務を採用前に整理する

1人目人事の採用でありがちな失敗が、「人事全般をお任せしたい」という曖昧な期待のまま採用を進めてしまうことです。採用後のミスマッチを防ぐには、採用フローに入る前に、自社の採用業務を洗い出し、何を任せて何を社内に残すかを整理しておく必要があります。

採用業務を5つのフェーズに分解する

採用業務は、以下の5つのフェーズに分解できます。

主要なタスクは多岐にわるため、まずは自社で行っている採用業務をフェーズごとに書き出してみましょう。フェーズごとに担当者や優先度を整理しておくと、後の業務の仕分けもスムーズになります。

「持つ・渡す・出す・やめる」で仕分ける

洗い出した業務は、以下の4つに仕分けます。

軸は2つで、その業務に自社のカルチャーや事業理解がどれだけ必要かという「自社理解の必要性」と、手順を書き出せば他の人でも再現できるかという「型化できるか」です。

判断に迷う場合は、以下の観点から考えてみましょう。

・1か月止めたら採用活動に何が起きるか
・手順書を短時間で作成できるか
・判断を誤った場合にリカバリーできるか

一度で完璧に仕分けようとせず、まずは大まかに分類し、あとから見直す前提で進めて構いません。

社内に残す4つの意思決定を明確にする

実務を外部に任せる場合でも、以下の4つの意思決定は社内に残しましょう。

・採用戦略の決定
・採用計画の決定
・人材要件の最終決定
・オファーの最終意思決定

採用戦略や採用計画は事業計画と直結しており、外部に任せきると採用活動と事業の方向性がずれる可能性があります。また、人材要件の最終決定やオファーの判断も、経営や組織づくりに関わる重要な意思決定です。

それ以外の業務は、一度「自分で持つ」候補から外して考えて構いません。社内と外部の役割を明文化しておくと、外部パートナーとも連携しやすくなります。

スタートアップ企業が1人目人事を採用する際の流れ

スタートアップ企業が1人目人事を採用する際の流れを、5つのステップに分けて具体的に解説します。

①採用目的と優先課題を言語化する

まず、なぜ人事が必要なのか、現在の組織が抱えている優先課題は何かを言語化します。例えば、次のような課題が考えられます。

・採用業務に手が回らない
・労務管理を任せたい
・組織文化づくりを進めたい

複数の課題がある場合は、どの課題を優先して解決するのかを経営陣ですり合わせておくことが重要です。

この最初のステップを丁寧に行うことが、採用の成功確率を大きく左右します。曖昧なまま「なんとなく人事が欲しい」で採用を始めると、後述する業務の切り分けや期待成果の設定がぶれてしまいます。

できればこの段階で、経営陣同士の認識をすり合わせる打ち合わせの場を設けておきましょう。

②任せる業務と期待成果を決める

優先課題が言語化できたら、次に1人目人事へ「具体的に何を任せるか」と「入社後どのくらいの期間で何を実現してほしいか」を決めます。

業務の棚卸しをもとに、例えば以下のように切り分けておきましょう。

・入社後すぐに任せる業務
・入社後3か月程度で任せたい業務
・当面は経営者や現場が担当する業務

事前に役割を明確にしておくことで、入社後の認識のずれを防ぎやすくなります。

「入社3ヶ月で採用計画のたたき台を作る」など、期間と達成基準が明確な期待成果もこの段階で言語化しておくと、入社後の評価やフィードバックもぶれにくくなります。

③候補者との接点を設計する

任せる業務と期待成果が固まったら、どのような方法で候補者との接点をつくるかを設計します。候補者との主な接点には、以下のような方法があります。

・転職サイトへの求人掲載
・人材紹介エージェントの活用
・知人や取引先からのリファラル採用
・ダイレクトリクルーティング

それぞれにメリット・デメリットがあるため、自社の状況に合わせて複数の方法を組み合わせることが効果的です。

それぞれメリット・デメリットがあるため、自社の状況に合わせて複数の方法を組み合わせるのが効果的です。

特に優秀な候補者には、いきなり選考に進むのではなく、まずはお互いを知る「カジュアル面談」から接点を持つのがおすすめで、信頼できるルートからの紹介も有効です。

④評価基準と選考フローを整える

次に、どのようなプロセスで候補者を見極めるか、評価基準と選考フローの全体像を整えます。選考フローを設計する際は、以下の項目を決めましょう。

・面接を何回行うか
・誰が面接官を担当するか
・何を基準に合否を判断するか

例えば一次面接で実務スキルを確認し、二次面接で価値観のマッチ度を測り、最終面接で経営者が意思決定をする流れが考えられます。

面接官によって評価がブレないよう評価シートや質問例を用意し、候補者への連絡は迅速かつ丁寧に行い、良い関係性を築くことを心がけてください。選考フローが長すぎると候補者の負担になるため、必要な工程に絞り込むことも意識しましょう。

⑤オファーから入社後の立ち上がりまで支援する

選考を通過した候補者に内定を出したら、承諾を得るまでのフォローと、入社当日までの準備、そして入社後の立ち上がりまでを並行して見据えて進めます。

1人目人事は他社からも引き合いが強いポジションのため、内定通知から承諾までの期間は連絡を密にし、経営者自らが期待する役割を改めて伝えることで、候補者の入社意欲を高めやすくなります。

並行して入社初日の手続きや必要な備品、各種アカウントの発行も進め、入社後の支援体制は後述の「採用後に1人で抱え込ませない体制のつくり方」で詳しく解説します。内定から入社までの期間が空く場合は、定期的な接点を持ち続けることも忘れないようにしましょう。


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スタートアップ企業が1人目人事を選考する際のポイント

スタートアップ企業が1人目人事を選考する際の4つのポイントを紹介します。

自社フェーズに近い課題を解いた経験があるか

スタートアップは創業期・成長期・拡大期というように、事業のフェーズによって組織の課題が大きく異なります。

0から1を生み出す創業期に必要な人事と、10を100に拡大していくフェーズで求められる人事のスキルは違います。大手企業で完成された仕組みを運用してきた経験よりも、自社が今直面しているフェーズに近い課題を実際に解いてきた経験やスキルを持っているかを見極めましょう。

会社の現状とこれから数年後に迎えるフェーズを想定し、候補者がどのような課題をどう解決してきたのか、具体的なエピソードを聞きながら判断しましょう。

手を動かしながら仕組み化できるか

スタートアップの1人目人事には、スカウト送信や候補者対応といった実務を自分の手で回しながら、それを基準やテンプレート、ツールに置き換えていく力が必要です。

実務をこなすだけで終わる人と、こなしながら「次からはこのやり方で再現できるようにする」と仕組み化まで踏み込める人とでは、数か月後の採用活動の生産性に大きな差が生まれます。

過去に属人化していた業務をマニュアルやテンプレートに落とし込んだ経験や、忙しい中で効率化や仕組み化に取り組んだ具体的なエピソードを聞いてみましょう。面接では、実務と仕組み化のどちらか一方に偏っていないかも確認しておきましょう。

自走力や曖昧さへの耐性があるかを確認する

スタートアップでは、ルールが整っていない状況や明確な指示がない状況で仕事を進めなければならない場面が頻繁にあります。そのような環境下では、誰かの指示を待つのではなく、自ら課題を見つけて何をすべきかを考え、行動に移す自走力が欠かせません。

また、事業の方針が急に変わったり役割が曖昧だったりする状況に柔軟に対応できる「曖昧さへの耐性」も必要になります。過去の経験において前例のない課題にどう向き合い乗り越えてきたか、具体的なエピソードを聞き出すことで見極めましょう。

反対に、常に明確な指示や前例を求めるタイプは、環境と合わない可能性があります。

経営陣・現場と協働できるか

1人目人事は、経営陣と密に連携し二人三脚で組織を作っていく存在であると同時に、現場の面接官やメンバーを巻き込みながら仕事を進める存在でもあります。

そのため、スキルや経験以上に経営陣や現場と協働できるかどうかが大きな判断軸になります。会社が何を目指し、どのような組織を理想としているかという根本的な価値観がずれていると、後々大きなミスマッチにつながる恐れがあります。

スキルチェックだけでなく、価値観についての対話や現場を巻き込む具体的なイメージのすり合わせの時間も設けましょう。選考の場に現場のメンバーを同席させ、実際のやり取りを見てもらうのも一つの方法です。

採用後に1人で抱え込ませない体制のつくり方

ここでは、1人目人事を採用した後、1人目人事に業務を抱え込ませず、継続的に成果を出せる体制をつくるための4つのポイントを解説します。

初月に業務の棚卸しと分担を行う

1人目人事の採用でも、入社後の立ち上がりがその後の定着を大きく左右します。社内に相談できる先輩がいないポジションのため、経営者が責任を持って入社後のサポートをし、経営者は入社後のサポートを行い、特に以下の情報を丁寧に共有してください。

・会社の歴史
・組織の文化
・今後の事業計画
・現在抱えている課題

そのうえで入社後最初の1ヶ月は、業務の棚卸しを本人と一緒にやり直し、「持つ・渡す・出す・やめる」の仕分けを実際に担当する本人の視点ですり合わせましょう。

経営者が思っていた分担と本人が感じる業務量のズレは、早い段階で認識を揃えておくことが重要です。この認識合わせを怠ると、数ヶ月後に業務過多や役割への不満につながりやすくなります。

定型業務はツールと型で軽くする

日々発生する定型業務は、担当者の頑張りに頼るのではなく、ツールやテンプレートで効率化できる部分を早めに整えておきましょう。定型業務は、ツールやテンプレートを活用して効率化しましょう。例えば、次のような方法があります。

  • 日程調整ツールを導入し、候補者とのメールの往復を減らす
  • スカウト文面のうち、会社紹介やポジションの魅力など共通部分をテンプレート化する
  • 面接後の連絡期限を決め、リマインダーを設定する

こうした小さな効率化を積み重ねることで、日々の業務負担を軽減できます。

外部活用を前提に役割を設計する

1人目人事だからといって、採用に関わるすべての実務を自社だけで抱える必要はありません。業務の詰まり方に応じて、外部の力を活用することも前提に役割を設計しましょう。課題に応じて、例えば次のような外部サービスを活用できます。

・RPO(採用代行):採用実務の物量が慢性的に多い場合
・人材紹介エージェント:特定のポジションを採用したい場合
・採用ツール:定型作業を効率化・自動化したい場合
・外部顧問:要件定義や採用戦略について専門家に相談したい場合

改善に使える時間が月5時間を切ってきたら、外部活用を検討し始めるサインの一つです。複数の選択肢を組み合わせて使うことも、もちろん可能です。

経営者との定期的な対話と改善時間を確保する

経営者と人事担当者が、週に1回や隔週に1回など、定期的に1対1で話す時間を設けましょう。この対話の目的は業務の進捗確認だけでなく、人事が感じている課題や悩み、キャリアについての考えを共有し、経営方針と人事施策の方向性をすり合わせることです。

社内に人事の先輩がいない1人目人事にとって、社外の経験豊富な人事担当者とつながる機会も大きな支えになります。あわせて「3ヶ月後までに採用計画を立案する」といった目標への進捗確認とフィードバック、改善に使える時間の確保もこの場で行いましょう。


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スタートアップ企業の1人目人事に関するよくある質問

ここでは、スタートアップ企業の1人目人事に関するよくある質問に回答します。

1人目人事は正社員と業務委託どちらで採用すべき?

会社の状況によって異なりますが、判断基準としては任せたい業務内容から考えます。採用代行や給与計算など特定の業務を切り出して任せたい場合は、業務委託が適しているかもしれません。

一方で、会社の文化づくりや制度設計など経営の根幹に関わる部分から深く関わってほしい場合は、正社員として迎え入れるのが望ましいでしょう。

会社のビジョンに共感し、長期的に組織づくりにコミットしてくれるパートナーを探しているのであれば、正社員での採用をおすすめします。最初は業務委託で関わってもらい、相性を見てから正社員へ切り替える方法も選択肢の一つです。

採用が決まるまで誰が実務を担う?

1人目人事の採用には一定の時間がかかるため、内定・入社が決まるまでの実務を誰が担うのかを事前に決めておく必要があります。多くのスタートアップでは、経営者自身や現場のメンバーが採用実務を兼務しながらつなぐケースが一般的です。

ただし事業運営と採用実務の両方を抱えるとどちらも中途半端になりやすいため、応募対応や日程調整など定型化しやすい業務だけでも外部の採用代行やスポットの支援を活用し、経営者は候補者との面談や意思決定に集中するという役割分担も検討しましょう。

2人目の人事を検討する目安は?

会社の成長スピードによりますが、一般的には社員数が50名を超えてくると、それぞれの専門領域で業務の量と質が求められるようになり、人事担当者が1人では業務が回らなくなると言われています。

2人目の人事を採用する目安としては、1人目人事が戦略的な業務に集中できなくなったり、日々の作業に追われて疲弊している様子が見られたりしたタイミングが挙げられます。1人目人事とよく相談しながら、計画的に増員していくことが理想的な進め方です。

増員のタイミングを逃すと、1人目人事の負担が続き、離職につながるリスクも高まります。

まとめ|1人目人事の採用は「何を任せるか」の設計から始めよう

1人目人事の採用は、最適なタイミングの見極めに加え、採用フローに入る前に自社の採用業務を棚卸しし「持つ・渡す・出す・やめる」で仕分けたうえで、何を任せ社内にどの意思決定を残すかを設計することが成功の第一歩です。

選考では実務経験だけでなく、手を動かしながら仕組み化できるか、経営陣や現場と協働できるかを見極めましょう。

また、定型業務のツール化や外部活用、経営者との定期的な対話といった体制を整えることが、1人で抱え込ませず活躍と定着につながります。「何を任せるか」の設計から、最高のパートナーとの採用を成功させてください。


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こちらの記事の監修者

株式会社ノックラーン代表取締役

福本 英Fukumoto Akira

株式会社ビズリーチ(現Visional)で約100社のスタートアップ/ベンチャー企業・外資系企業・日系大手企業の中途採用コンサルティングに従事。その後、AIスタートアップにて採用全体を統括し、上場に貢献。2022年に株式会社ノックラーンを創業し、3期目で株式会社エアトリ(東証プライム上場)へグループイン。主力事業「Recboo」にて、スタートアップ~上場ベンチャーを中心に、CXO・幹部クラス、研究者、AI人材など高難易度職種の採用、採用体制の0→1構築の支援行う。

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